隠れた名店を探せ!第一回 『目立たない和菓子屋選手権』

2013年9月22日日曜日

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たびたび通る道に、いつもシャッターが半分閉まっていて、半分ちらっと開いている建物があって、昔は何かの商売をされていて、今はお店を閉めてゆっくり暮らしてらっしゃるのかななんて、思っていたりしながら長年過ごしてきました。

それが最近になって「いや、まだやってるよ」なんていう話を聞きました。

気になる。。。居てもたっても居られず、さっそくそのお店に行ってきました。


埼玉県飯能市川寺にある「和菓子木村屋」さん。さっきの写真のお店。閉まってるとか思っててごめんなさい。

ネットで調べてみると食べログにもレビューがなく、地元ボランティアのページが一件見つかるのみというレアな和菓子屋さん。
「一見無愛想な感じの店主」とか書いてあるからめちゃめちゃ店に入りづらかったのに、どこが無愛想なん?


買ってきたのはおまんじゅう3つ。小麦粉ではなくお米を使ったもちもちとした食感の美しい白いおまんじゅうに味噌まんじゅう。
お手拭き用にポケットティッシュが2つもサービスされていました。素晴らしいおもてなしです。私がおまんじゅうを不器用に掴んで手をあんこでべしょべしょにしてしまうことがお見通しだったわけですね。



トンボの模様が入った白いおまんじゅう。中にはこしあんが入っており、もちもちとした皮は小麦粉のまんじゅうでもなく大福でもありません。たいへん上品なお茶菓子であり、美しいの一言。
また、お茶菓子ということもあり、模様は四季折々に変わります。ちなみに先日までは月見シーズンということもあって月をあしらったものだったそうで、一年で使う模様は約30種類ほどあるそうです。



 うまい、うますぎる。。。※これは違うまんじゅうの宣伝になってしまいます。



こちらは紅芋まんじゅう。中に紅芋を使った餡が入っています。
餡のしっとり感と皮のもちもち感がやはり美しいです。
美しいとは変な表現ですが、まんじゅうが美味しいのは確実で、その上美しいんです。





味噌饅頭。絶妙な甘じょっぱさの皮が見事。



そしてポケットティッシュ。水に流せるタイプで2つ入り。

ちなみにまんじゅう一つ、100円でお釣りが返ってきてしまいます。本当にいいんだろうかと思ってしまいます。和菓子コンサルタントが来たら4,5倍くらいに値上げしてデザイナーに依頼した凝った包装に包んでブランド化した上、駅ナカにも出店させてしまいそうだなと思ったくらいですが、こんなお店がひっそりと営んでいたとは恐るべし。

ひょっとしてこの和菓子屋という世界は、素晴らしい菓子をひっそりと提供する美学があり、実は美味しい和菓子をひっそりと販売する隠れた名店があるのではないかと思ったのです。


というわけで探してみましょう、第一回 『目立たない和菓子屋選手権』の開催です、自分の中で。



 『目立たない和菓子店選手権』のルールとしては、目立たないこと、広く評判になっていないことが挙げられます、私が勝手に決めました。

というわけで、夢彩菓すずきさん、すみません、っていうかここ洋菓子店だった。



路地裏に一件、ほんと軒先の1スペースでひっそり和菓子を販売していたところがあったはずと思って言ってみたところ、面影すら全く無くなっていました。歳月が経ち過ぎたか、残念。



駅前のよね屋甘太郎焼さん、ちょっと有名かも、すみません。っていうかここも和菓子屋じゃない。



石田屋菓子店さん。B級グルメ参加店か、、、うーん、しかしこのままだと最初の木村屋さんが一人勝ちになってしまうので、行ってみましょう!



「THE 和菓子屋」といった店内の様子。そうそう、この雰囲気。
店の前の通り道、交通量も有りながら道幅が狭く、駐車できる場所も無いために、なかなか通りすがりには立ち寄れないかもしれません。



カウンターの上に呼びベルが一つ、チーンと鳴らしてお店の方を呼んで味噌付けまんじゅうを注文すると、「そちらへおかけになってお待ちください」と再びお店の奥へ。
小さな休憩コーナーには、今も元気良く店内を冷やす年季の入ったナショナルの扇風機。首だけひょっこりと出しているのが可愛らしいです。



これが第五回埼玉県B級グルメ王決定戦4位の「味噌付けまんじゅう」だ!蓮舫は「2位じゃだめなんでしょうか?」と言っていたが、こっちは4位だ、参ったか!

もっちりしたまんじゅうがカリッカリに熱く焼かれていて、表面にはたっぷりと甘じょっぱい味噌が塗られています。味噌旨いなー。
ここの味噌付けまんじゅうが美味しいのは、ふかふかの酒まんじゅうを味噌に付けたものとは違うってことなんです。中はこしあん、外はカリカリで香ばしい、味噌付けまんじゅうのためにチューニングされた「まんじゅう改」を使っているのです。

お値段一串150円。ネットで調べたら、ちょっと前から10円値上がっています。まんじゅうの扁平具合に変化があるように思えますので、さらにチューニングをかさ、次行っていいですか?



中三堂さん。さきほどの通り沿いにあるもう一軒の和菓子屋さんです。『目立たない和菓子屋選手権』の強豪となりそうな雰囲気。お店が綺麗なのは気になります。

もうさっきからお店選びの基準が変です。



おいしそうなさくらあんの水羊羹をチョイス。
まんじゅうばかり口にしているので、違うの食べたかったのです。



見たこともないプラスティックスプーンが付いてきました。

さて、このさくらあんの水羊羹。さらさらとした口溶けとともに、爽やかなさくらの香りが鼻の頭へ駆け抜けていきます。これ、春先に食べるのが良かったかも。しかし、スッキリとした秋空の下で食べるのも気持ちがいい和菓子です。

あまりに清々しいさくらの香りに、甲乙付けるのはどうでも良くなってしまいました。

羊羹をぺろりと平らげ、第一回『目立たない和菓子屋選手権』はひっそりと閉幕したのでした、自分の中で。

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